
この記事では、ウィジェットの基礎から応用までをわかりやすく解説します。
ウィジェットとは?WordPressで使える便利な機能
ウィジェットとは、WordPressのサイドバーやフッターなどに追加できる「小さな機能ブロック」です。
レイアウトの一部として表示されるもので、コード不要で設置できるのが最大の特徴です。
初心者でも安心してカスタマイズできるため、「まずはデザインを整えたい」という方にピッタリの機能です。
代表的なウィジェットの種類と使い道(2025年6月現在)
ウィジェット名 | 主な用途 |
---|---|
最新の投稿 | 記事の更新を目立たせる |
カテゴリー | 記事分類を明示し回遊率を上げる |
テキスト | お知らせや電話番号の表示など |
カスタムHTML | 任意のHTML・広告コードを設置 |
ナビゲーションメニュー | メインメニューをウィジェットに表示 |
プラグインとの違いとは?
ウィジェットは見た目・表示領域に関わる部品です。
一方プラグインは、WordPressの本体機能を拡張するツール。
つまり:
- ウィジェット → 画面に何かを表示する
- プラグイン → サイトに新しい機能を追加する
と覚えると混同しません。
WordPressの管理画面からウィジェットを追加する手順
ここでは、もっとも基本的な「管理画面からの追加手順」を紹介します。
WordPress初心者でも安心して操作できるよう、ステップ形式で解説します。
管理画面からの操作方法(クラシックウィジェットの場合)
- 管理画面にログインします。
- 左メニューから「外観」→「ウィジェット」をクリックします。
- 利用可能なウィジェットの一覧が表示されます。
- 配置したいウィジェットを、右側のウィジェットエリア(サイドバーなど)へドラッグ&ドロップします。
- 必要に応じて設定を入力し、「保存」ボタンをクリックします。
この作業だけで、サイト上にウィジェットが反映されます。
WordPress5.8以降のブロックウィジェットとは?
WordPress 5.8からは、ウィジェットもブロックエディター(Gutenberg)形式になりました。
画像・段落・見出し・リストなど、投稿作成と同じ操作感でウィジェットエリアを編集できます。
従来の操作方法に戻したい場合は、以下のプラグインをインストールすることで対応できます。
- Classic Widgets
ウィジェットの削除・並び替え方法
- 削除 → ウィジェットを開き、下部やメニュー内にある「削除」リンクをクリックします。
- 並び替え → 同じウィジェットエリア内で、ウィジェットを上下にドラッグして順番を入れ替えます。
特定のページだけウィジェットを非表示にしたい場合は、「Widget Options」などの条件付き表示に対応したプラグインの利用を検討しましょう。
プラグインでウィジェットをさらに増やす方法
WordPressには数多くのウィジェット追加用プラグインが存在します。
標準ウィジェットでは実現できない高度な表現や機能も、プラグインを使えば簡単に実現できます。
SiteOrigin Widgets Bundle(超定番)
- スライダー、マップ、ボタンなど豊富なパーツが追加される
- 個別ウィジェットごとの有効/無効が設定可能
- Elementorやブロックエディターとも併用可能
WPForms(フォーム専用ウィジェット)
- お問い合わせ、予約、アンケートなどをブロック型で作成可能
- ウィジェットを使ってサイドバーなどにフォームをそのまま表示できる
- 無料版でも基本的な機能は十分
フォーム機能のないテーマに、お問い合わせ先を手軽に追加したい場合などに最適です。
プラグイン導入の手順
- 「プラグイン」→「新規追加」へ進みます。
- 目的のプラグイン名を検索します。
- 「今すぐインストール」をクリックし、続けて「有効化」をクリックします。
- 「外観」→「ウィジェット」画面に、新しいウィジェット(またはブロック)が追加されているのを確認します。
不要なプラグインはサイトの表示速度やセキュリティに影響するため、定期的に見直しましょう。
応用編:コードを使ってコンテンツを追加する方法
既存のウィジェットだけでは物足りない方に向けて、コードを使ってコンテンツを追加する方法の基本を紹介します。
「カスタムHTML」ウィジェットでコードを追加する
「カスタムHTML」ウィジェットを使えば、任意のHTMLコードを簡単に追加できます。例えば、以下のようなリンク付きのテキストを表示できます。
※このURLはご自身の投稿URLなどに変更してください
<a href="https://example.com/contact">お問い合わせはこちら</a>
画像やGoogleマップ、YouTubeの埋め込みコードなども、このウィジェットを使って挿入可能です。
functions.phpで特定の位置にコンテンツを追加する
これはウィジェットを自作するのとは少し異なりますが、テーマのfunctions.php
ファイルにPHPコードを追記することで、サイトの特定部分にコンテンツを表示させる方法です。
以下のコードは、フッター(wp_footer
)にカスタムメッセージを表示する例です。
function my_custom_content_in_footer() { echo '<div class="custom-footer-box">'; echo '<p>ようこそ!これはフッターに追加されたカスタムコンテンツです。</p>'; echo '</div>'; } add_action('wp_footer', 'my_custom_content_in_footer');
注意:テーマを直接編集すると、更新時にコードが消えてしまいます。子テーマを作成するか、コードを管理するプラグインを利用しましょう。
ウィジェットが表示されないときの対処法
「追加したのにサイトに反映されない…」というトラブルもよくあります。
このセクションでは、原因別の対処法をわかりやすく解説します。
原因:テーマがウィジェットエリアに対応していない
一部のテーマ、特に海外製のシンプルなテーマなどでは、ウィジェットを表示するためのエリア(サイドバーやフッター)が用意されていないことがあります。
対処法:一度「Twenty Twenty-Four」などのWordPress公式テーマに切り替えて、ウィジェットが表示されるか確認してみましょう。
原因:プラグインの競合
特定のプラグインが、他のプラグインやウィジェットの動作を妨げているケースです。
対処法:一度すべてのプラグインを無効化し、一つずつ有効に戻しながら原因となっているプラグインを特定します。
原因:キャッシュの影響
キャッシュ系プラグインやサーバーのキャッシュ機能を使っていると、変更前の古い情報が表示され続けることがあります。
対処法:利用しているキャッシュ系プラグイン(例:「WP Super Cache」など)のキャッシュを削除(クリア)し、ブラウザのキャッシュも強制更新(Ctrl+F5など)してみてください。
ウィジェットの活用術とデザイン改善のヒント
ただ配置するだけではなく、見た目や構成を工夫することで、サイトの回遊率や滞在時間アップにもつながります。
ウィジェットの表示順を最適化する
ユーザーの視線は左上から右下へ流れる傾向があるため、特に見てほしい情報はウィジェットエリアの上部に置きましょう。
おすすめの表示順(例):
- 検索窓
- 最新の投稿 or おすすめ記事
- カテゴリー一覧
- プロフィールやSNSリンク
デザインを統一するCSSの例
テーマのカスタマイザーなどから以下のCSSを追加すれば、ウィジェット見出しのデザインを統一できます。
.widget-title { background: #f0f0f0; padding: 8px; font-weight: bold; border-left: 4px solid #0073aa; }
※注意:見出しのクラス名(.widget-title
の部分)はテーマによって異なるため、ご自身のサイトのソースコードで事前に確認が必要です。
モバイル表示を必ずチェック
多くのレスポンシブテーマでは、サイドバーはPC表示のときだけ横に表示され、スマホ表示では記事本文の最下部に移動する仕様になっています。
「スマホだと表示されない」と勘違いされがちですが、ページを一番下までスクロールすれば見つかることがほとんどです。
サイトの表示確認は、PCとスマホの両方で行う習慣をつけましょう。
まとめ



「この情報を、サイトのどこに、どう見せたいか?」この視点を意識するだけで、ウィジェットの価値は何倍にも高まります。まずは一つ、気になるウィジェットを追加して、あなたのサイトに“個性”をプラスしてみましょう。