WordPressで何ができる?初心者向け完全ガイド

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小ネタ君

「ホームページを作りたいけれど、何から始めればいいかわからない…」そんな方に人気なのがWordPressです。この記事では、WordPressでできること・できないことを初心者の方にもわかりやすく解説していきます。

目次

WordPressとは?まず知っておきたい基礎知識

WordPressは世界中で利用されているCMS(コンテンツ管理システム)で、専門知識がなくても自分でWebサイトを作成・運営できるシステムです。

ブログ作成から始まったCMS

もともとはブログ作成ツールとして誕生しましたが、今では企業サイトやショップサイトにも使われる万能なシステムです。2003年に初リリースされてから20年以上の歴史があり、その間に数多くの機能が追加され、現在では単なるブログ作成ツールの枠を大きく超えています。

WordPressが誕生した背景には、誰でも簡単にWebサイトを作成・更新できるようにしたいという開発者の思いがありました。従来は専門的なHTMLやCSSの知識が必要だったWebサイト制作を、一般の方でも気軽に始められるようにしたのです。

無料で使えるオープンソースの魅力

WordPress本体は無料で配布されており、自由にカスタマイズが可能です。開発者が世界中にいるため、情報も豊富です。オープンソースというのは、プログラムのソースコードが公開されており、誰でも自由に改良や配布ができるシステムのことです。

これにより、世界中の開発者がWordPressの改善に貢献し、常に最新の機能やセキュリティが保たれています。また、商用利用も完全に無料で、個人のブログから大企業のWebサイトまで、制限なく使用できます。

ただし、WordPressを動かすためにはレンタルサーバーとドメインが必要で、これらには費用がかかることを覚えておきましょう。月額数百円から利用できるサービスが多く、書籍や雑誌を購入するような感覚で始められます。

世界中で広く使われている理由

Webサイト全体の43%以上がWordPressで作られているほど、その信頼性と拡張性は高く評価されています(W3Techs, 2025年7月時点)。この圧倒的なシェアには明確な理由があります。

まず、操作が直感的で分かりやすい点です。管理画面は日本語に対応しており、文書作成ソフトのような感覚で記事の投稿や編集ができます。

次に、豊富なテーマとプラグインの存在です。デザインテンプレートであるテーマは無料・有料合わせて数万種類以上存在し、機能を追加するプラグインも6万種類以上登録されています(WordPress.org 公式ディレクトリ, 2025年7月時点)。これにより、ほぼどのような要求にも対応できる柔軟性があります。

さらに、SEO(検索エンジン最適化)に強い構造を持っていることも重要なポイントです。GoogleやYahoo!などの検索エンジンが理解しやすいHTML構造を自動生成し、検索結果での上位表示を狙いやすくなっています。

WordPressで作れる代表的なサイトの種類

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WordPressを使えば、単なるブログ以外にもさまざまな種類のWebサイトを構築できます。目的に合ったサイトを柔軟に作れるのが魅力です。

個人ブログ・日記サイト

文章を投稿し、カテゴリーやタグで整理するだけで簡単にブログが運用できます。WordPressの最も基本的な使い方で、記事の執筆から公開まで、すべて管理画面から行えます。

記事には画像や動画を簡単に挿入でき、文字の装飾やリンクの設定も直感的に操作できます。コメント機能も標準で搭載されているため、読者との交流も活発に行えます。また、RSS配信機能により、読者が更新情報を受け取りやすくなっています。

アクセス解析や統計情報の確認も可能で、どの記事がよく読まれているか、どこからアクセスが来ているかなどを把握できます。これにより、読者のニーズに合った記事作成ができるようになります。

企業や店舗の公式サイト

トップページ・会社情報・お問い合わせページなどを簡単に作成でき、名刺代わりのWebサイトに最適です。固定ページ機能を使って、常に表示される会社案内や営業時間、アクセス方法などの基本情報を整理できます。

実は、私たちが日常的に目にする有名サイトの中にも、WordPressで構築・運営された実績が数多く存在します。例えば、以下のようなサイトが挙げられます。

このように、個人のブログから世界的な大企業の公式サイトまで、WordPressはあらゆる規模のサイトで採用されており、その信頼性の高さを物語っています。

最新情報やお知らせは投稿機能で更新でき、新商品の紹介、イベント情報、休業日のお知らせなどを適時発信できます。Googleマップの埋め込みも簡単で、来店案内がより分かりやすくなります。

多言語対応プラグインを使えば、日本語と英語など複数言語でのサイト運営も可能です。国際的なビジネスを展開する企業にとって、これは大きなメリットです。

オンラインショップ(ECサイト)

「WooCommerce」などのプラグインを使えば、WordPressでネットショップも構築可能です。商品の登録から決済、在庫管理、配送手続きまで、ECサイトに必要な機能がすべて揃います。

商品ページには複数の画像を掲載でき、詳細な説明文や仕様表も設置できます。顧客レビュー機能により、購入者の声を表示して信頼性を高めることもできます。

決済方法は、クレジットカード、銀行振込、コンビニ決済、PayPalなど多様な選択肢を提供できます。また、会員登録機能により、リピーターの管理や購入履歴の保存も可能です。

ポートフォリオ・作品紹介サイト

写真や作品を一覧表示したり、プロフィールと一緒にまとめたりすることもできます。ギャラリー機能を使えば、美しい画像一覧を簡単に作成でき、クリックで拡大表示もできます。

デザイナー、フォトグラファー、イラストレーター、ライターなど、クリエイティブな職業の方にとって、自分の作品を効果的にアピールするツールとして活用できます。カテゴリー分けにより、ジャンル別に作品を整理することも可能です。

お問い合わせフォームと連携すれば、作品を見た企業からの仕事依頼を直接受けることもできます。SNSとの連携機能により、InstagramやTwitterなどでの作品発信と連動させることも可能です。

会員制サイトや学習サイト

会員登録・ログイン機能を追加して、限定コンテンツや講座の提供も可能です。有料の会員制サイトでは、月額課金システムを導入して継続的な収益を得ることもできます。

オンライン学習サイトとして活用する場合、動画コンテンツの配信、進捗管理、テスト機能、修了証の発行なども実現できます。受講者同士のコミュニティ機能を追加すれば、より充実した学習環境を提供できます。

WordPressでできること・できないこと

「WordPressでは何ができて、何ができないの?」という初心者の疑問に明確に答えます。

コンテンツの投稿・編集が自由にできる

ページや記事の追加・更新は、管理画面から簡単に行えます。ブロックエディタ(Gutenberg)という新しい編集システムにより、ブロックを組み合わせるような感覚で記事を作成できます。

文章ブロック、画像ブロック、見出しブロック、リストブロックなど、様々な要素を自由に配置できます。レイアウトの変更も直感的で、ドラッグ&ドロップで要素の順序を変更できます。

下書き保存機能があるため、途中で作業を中断しても内容が失われることはありません。また、過去のバージョンを自動保存する機能により、間違って内容を削除してしまった場合でも復元できます。

デザインも自由に変更・カスタマイズできます

テーマを変えれば、デザインもガラリと変更できます。CSSやHTMLの知識があれば細かい修正もできます。カスタマイザー機能により、色合いやフォント、レイアウトなどをリアルタイムでプレビューしながら調整できます。

無料テーマでも十分に美しいデザインが実現できますが、有料テーマではより洗練されたデザインや高度な機能が利用できます。テーマの変更は数クリックで完了し、サイト全体の印象を一瞬で変えることができます。

子テーマという仕組みを使えば、テーマの更新によってカスタマイズが失われることを防げます。この機能により、安全にデザインの調整を行うことができます。

プラグインで機能をどんどん追加できる

WordPress最大の強みは「プラグイン」で機能を追加できることです。予約、チャット、検索機能など多種多様です。現在、WordPress公式ディレクトリには6万種類以上のプラグインが登録されており、ほぼどのような機能でも追加できます。

インストールも簡単で、管理画面から検索して「今すぐインストール」をクリックするだけで完了します。設定も多くの場合、日本語の管理画面で直感的に行えます。

ただし、プラグインの入れすぎはサイトの動作が重くなる原因になるため、本当に必要な機能だけを厳選して使用しましょう。定期的にプラグインの見直しを行い、使わなくなったものは削除することをお勧めします。

高度なカスタマイズには知識が必要な場合も

ただし、複雑なカスタマイズにはHTMLやPHPの知識が必要になることもあります。例えば、独自の機能を開発したり、テーマの根本的な構造を変更したりする場合は、プログラミングの知識が必要です。

しかし、多くの場合、プラグインやテーマの組み合わせで要望を実現できます。また、カスタマイズを依頼できる制作会社や個人開発者も多数存在するため、技術的な壁を感じる必要はありません。

もし「どうしても自分では難しい」「すぐにプロレベルの見た目にしたい」と感じた場合でも、心配はいりません。解決策はたくさんあります。

高機能な有料テーマを利用する:SWELLなどの人気の有料テーマは、コードを一行も書かずに、クリック操作だけでプロ並みのデザインや機能を実装できるものが多くあります。

専門家に部分的に依頼する:ココナラやランサーズといったスキルマーケットを使えば、数千円から数万円の予算で特定のカスタマイズやデザイン修正をプロに依頼できます。「この部分だけ直してほしい」といった小さな依頼も可能です。

基本的な操作から始めて、徐々に高度な機能を覚えていけば、自然とスキルアップできるでしょう。

プラグインを使えば、さらに広がる可能性

WordPressはプラグインによって機能を後から追加できます。ここでは初心者におすすめの定番プラグインを紹介します。

問い合わせフォームが作れる「Contact Form 7」

簡単なコードで問い合わせフォームを追加でき、カスタマイズ性も高いです。氏名、メールアドレス、件名、本文などの基本的な項目はもちろん、チェックボックスや選択肢、ファイルアップロード機能なども追加できます。

自動返信メール機能により、問い合わせをした方に即座に受付完了メールを送信できます。スパム対策のreCAPTCHA機能も搭載されており、迷惑メールを効果的に防げます。

フォームの見た目もCSSでカスタマイズでき、サイトのデザインに合わせて調整できます。複数のフォームを作成することも可能で、用途別に使い分けることができます。

セキュリティ強化の「Wordfence Security」

不正アクセスやウイルス対策に欠かせないセキュリティ用プラグインです。リアルタイムでのファイル監視、不正ログイン試行の検知と防止、マルウェアスキャンなど、包括的なセキュリティ機能を提供します。

2段階認証にも対応しており、パスワードだけでなくスマートフォンアプリでの認証も追加できます。これにより、第三者による不正ログインを大幅に防ぐことができます。

攻撃の統計情報やレポート機能により、どのような脅威があったかを把握できます。定期的にセキュリティレポートがメールで送信されるため、サイトの安全性を常に確認できます。

SEO対策の「All in One SEO (AIOSEO)」

初心者でもSEO設定を簡単に行えるプラグインで、検索上位を目指すなら必須です。ページごとのタイトル設定、メタディスクリプション、キーワード設定が簡単に行えます。

XMLサイトマップの自動生成機能により、検索エンジンにサイト構造を正確に伝えることができます。SNS連携機能では、FacebookやTwitterでシェアされた際の表示内容をカスタマイズできます。

内部リンクの最適化支援や、重複コンテンツの検出機能など、上級者向けの機能も豊富に搭載されています。Google Analyticsとの連携も可能で、アクセス解析データを効果的に活用できます。

バックアップが取れる「UpdraftPlus」

自動でサイトのバックアップをとる機能があり、万が一のトラブル時も安心です。データベース、ファイル、プラグイン、テーマなど、サイトの全ての要素を定期的にバックアップできます。

バックアップの保存先は、Google Drive、Dropbox、Amazon S3など複数のクラウドサービスから選択できます。これにより、サーバートラブルが発生してもデータを失う心配がありません。

復元作業も管理画面から簡単に行えます。特定の日時のバックアップを選択して、ワンクリックで復元できるため、初心者でも安心して使用できます。

その他の便利なプラグイン

「Yoast SEO」は、All in One SEO (AIOSEO)と並ぶSEO対策プラグインの定番です。記事の読みやすさチェック機能や、キーワード密度の分析など、より詳細なSEO支援機能を提供します。

「WP Super Cache」は、サイトの表示速度を改善するキャッシュプラグインです。動的に生成されるページを静的なHTMLファイルとして保存し、表示速度を大幅に向上させます。

「Akismet」は、スパムコメントを自動で判定・削除するプラグインです。WordPress.comアカウントが必要ですが、無料で利用でき、コメント機能を安心して使用できます。

テーマでデザインも思いのまま

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WordPressでは「テーマ」と呼ばれるテンプレートを使って、サイト全体の見た目を一瞬で変更できます。

無料テーマと有料テーマの違い

無料テーマでも十分ですが、有料テーマはデザイン性や機能性が高く、サポートも充実しています。無料テーマは基本的な機能は揃っていますが、カスタマイズの自由度や独自機能の面で制限がある場合があります。

有料テーマは、より洗練されたデザイン、豊富なカスタマイズオプション、専用のサポートフォーラムやドキュメントが提供されます。価格は数千円から数万円と幅広く、用途や予算に応じて選択できます。

また、有料テーマは定期的なアップデートが保証されており、WordPressの新しいバージョンに対応した更新が継続的に提供されます。

初心者におすすめのテーマ3選

Cocoon(無料/日本語対応)
日本人開発者による国産テーマで、完全日本語対応です。SEO対策、高速化、アフィリエイト機能など、多彩な機能が標準で搭載されています。設定項目が豊富で、初心者から上級者まで満足できる仕様になっています。

Lightning(無料/公式ディレクトリ掲載)
企業サイトに最適化されたテーマで、ビジネス用途での使用を想定して開発されています。有料の拡張プラグインを使用することで、さらに高度な機能を追加できます。

SWELL(有料/直感的操作が特徴)
ブロックエディタに完全対応した有料テーマで、直感的な操作でプロ級のデザインを実現できます。表示速度の最適化にも力を入れており、高いパフォーマンスを誇ります。

テーマ変更時の注意点

テーマを変更するとデザインが崩れることもあるため、事前にバックアップを取っておくなどの対策が必要です。特に、前のテーマ専用のカスタマイズを行っていた場合、新しいテーマでは反映されない可能性があります。

ウィジェットの配置やメニューの設定も、テーマ変更により初期化される場合があります。変更前に設定内容をメモしておくか、スクリーンショットを撮影しておくことをお勧めします。

また、一部のテーマ専用プラグインは、テーマを変更すると機能しなくなる場合があります。不要になったプラグインは適切に削除し、新しいテーマに対応したプラグインを導入しましょう。

【Q&A】WordPressでよくある質問

初心者がよく感じる疑問について、ここで簡潔に答えておきます。

ホームページ制作に知識がなくても使えますか?

はい。基本的な操作だけなら専門知識がなくても十分に使えます。WordPressの管理画面は直感的に設計されており、文書作成ソフトを使える方なら問題なく操作できるでしょう。

ただし、より高度なカスタマイズを行いたい場合は、HTMLやCSSの基礎知識があると便利です。これらの知識は、インターネット上の無料教材や書籍で学習できます。

スマホからも編集できますか?

WordPressの管理画面はスマホにも対応しており、専用アプリも利用できます。外出先でも記事の投稿や編集、コメントの返信などが可能です。

ただし、細かいデザイン調整や複雑な設定変更は、パソコンでの作業をお勧めします。スマホは文章の投稿や簡単な編集に適していると考えておきましょう。

作成したサイトはすぐに公開されますか?

サーバーとドメインの設定が完了していれば、すぐに公開できます。記事を投稿した瞬間から、世界中からアクセスできる状態になります。

ただし、検索エンジンに登録されるまでには数日から数週間かかる場合があります。Google Search Consoleなどのツールを使用すると、インデックス登録を促進できます。

途中でデザインや構成を変更できますか?

もちろんできます。いつでもテーマやメニュー構成を編集できます。WordPressの大きな魅力の一つが、この柔軟性です。

サイト運営を続けながら、徐々にデザインを改善したり、新しい機能を追加したりできます。完璧を目指さず、まずは公開して運営しながら改良していくのが効率的です。

セキュリティは大丈夫ですか?

適切な対策を行えば、安全に運営できます。WordPressは人気が高いため標的になりやすいですが、セキュリティプラグインの導入、定期的な更新、強固なパスワードの設定により、大幅にリスクを軽減できます。

また、信頼できるレンタルサーバーを選択することも重要です。多くのサーバー会社がWordPress専用のセキュリティ対策を提供しています。

まとめ

小ネタ君

WordPressは「何ができるの?」という疑問に対して、驚くほど多くのことができるCMSです。サイトの種類や用途を問わず、幅広いカスタマイズが可能で、初心者にもやさしい設計が魅力です。

個人ブログから企業サイト、ECサイト、ポートフォリオサイトまで、様々な用途に対応できる柔軟性を持っています。豊富なテーマとプラグインにより、専門知識がなくても本格的なWebサイトを構築できます。

まずはブログや店舗サイトなど、身近な用途から始めてみて、必要に応じて機能を追加していくのがよいでしょう。WordPressを活用して、自分だけのサイト運営をぜひ楽しんでみてください。始めてみれば、その可能性の広さに驚かれることでしょう。

この記事を書いた人

日本でもっとも利用されているWordPressのサーバー移転&保守管理サービス『サイト引越し屋さん』のマーケティング事業部です。
本サイトの企画や制作、監修はサイト引越し屋さんが行っております。
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